Floating in Europe

ヨーロッパで言語学を学んでいる学生の日々です

ドイツ文学って難しい

こんにちは!しばらく更新できずにいました。前回更新してから、エッセイを全て書き上げてその後1週間旅行に行っていたのですが、帰ってきた瞬間に風邪をひいて、今ブロックの1週目だった先週の前半はベットの上で過ごしていました。しかも同じタイミングでルームメイトがコロナにかかったため、自分もコロナではないのかという不安に駆られ、外に出られない日が続いてブログも更新できずにいました。なかなか症状の重い風邪だったのでコロナかと疑ったのですが、結局テストはずっと陰性だったので、ただの風邪だったみたいです。ということで今ブロック2週目である今週から完全復活で普通通り授業を受けています。今日のブログでは今ブロックで取っている授業についてお話ししたいなと思います。

 

英語よりもドイツ語の授業が

ついに今ブロック、英語での授業よりもドイツ語での授業が多くなりました。取っている授業はいつも通り3つなのですが、そのうち2つはドイツ語で行われていて、1つが英語で行われています。ドイツ語を取っているメンバーが少ないので、ずっと同じ固定メンバーでの小さなセミナーばかりで、前の20人ほどいたセミナーとは環境がだいぶ変わりました。

ドイツ語で取っている2つは必修の授業で、ドイツ文学とドイツ語の言語学をとっています。私の学科European languages and culturesでは1年の後期から3つのコースのうち1つないしは2つ取るシステムで、私は言語学政治学、文学の3つのコースから言語学をメインのコース政治学を2つ目のコースとしてとっていました。文学はどちらかというと苦手分野だったので、1年の後期からは全く授業を取っておらず必修の授業だけしか受けてきませんでした。ただ、このコースとは別に自分の専門言語を選んでおり、その専門言語で、この3つのコースの授業を必ず取らなければならないので、私は自分の専門言語であるドイツ語で今ブロック、ドイツ文学とドイツ語の言語学の授業を取っています。(ドイツの政治学は前のブロックで取りました)

ドイツ文学の授業では18世紀から現代までの文学を読まなければならずとても苦戦しています。教授がその時代にあった作品をセレクトしているのですが、基本的にドイツの高校生が卒業までに1度は読むであろう有名な作品を選んでいるみたいです。例えばレッシングの劇詩「賢者ナータン」(Lessing: Nathan der Weise)や、フランツ・カフカの「判決」(Kafka: Das Urteil)など、ドイツでは知らない人がいない有名どころばかりです。今週はレッシングの賢者ナータンを読んでいたのですが、現代のドイツ語ではないところもある上に文学作品で読みにくいことこの上なかったです笑笑。そもそも文学専攻ではなく、文学作品の分析はとても苦手なので(ドイツ語に限らず英語でも多分日本語でも)なんとかこの必修を乗り切らなくてはという感じです。でも同時に、ドイツ人とのハーフだけれど日本で教育を受けた私に取っては良い機会かなとも思っています。今年の9月からエラスムスでドイツの大学に半年留学する際も、多少ドイツ文学の授業は取らなければならないので、その準備として、ドイツで教育を受けた人と一緒に授業を受けられるだけの本当に最低限の知識は身につけようと思います。

反対にドイツ語についての言語学は英語で学んだ言語学の知識があるのでだいぶ楽です。英語で構造言語学を学んだ時と同じ教授なのでその時その教授から学んだ構造言語学の基礎知識に加えてドイツ語の音韻論(発音やドイツ語の音について)や語形論、統語論(言葉や文章の構造、いわゆる文法の部分)学んでいる形です。もともとの興味はこのような構造言語学よりも社会言語学のなのですが、受けてみたら意外に面白いなという感じです。英語で勉強していた時は構造言語学の基礎知識を学ぶ形だったのですが、今はドイツ語を専門的に学んでいるのでどのように学んだ知識を応用できるかがはっきりしてきて少しずつ面白さがわかってきました。ただ英語で学んだ専門的な単語をもう一度ドイツ語で覚え直さなければならないところだけは少し大変です。

 

唯一英語で受けているのは政治学のコースのpolitical communicationという授業です。ここでは政治の場面においてのメディアの役割や、どのように政治の世界と一般の人が情報をやり取りしているのか?ということを学んでいます。この授業はなんと4人しか取っておらず過去1小さいグループのセミナーで居心地の良いアットホームな雰囲気です笑笑。この授業の面白いところは自分たちで選挙のシミュレーションをするという形態を取っていることです。授業では理論的なアカデミックな内容も話しますが、それを使って自分たちの架空の国で選挙が行われるので、自分たちが候補者やメディアの役割を担って学んだ内容を実際に使ってみるということをしています。この架空の国も歴史や政治情勢などが事細かに設定されており、その情報に基づいてみんなで選挙をしてみる形になっています。私はメディアとしての役割を選んだので、毎週その架空の国の選挙のための記事を1つ書いています笑。このような大々的なシミュレーションは初めてなのでまだ少し手探り状態ですが、エンジョイしています。

 

 

先日ついに前回書いたエッセイの評価が全て戻ってきたのですが、オランダの学生の移民についてのエッセイでは8.3を、ドイツ語で書いたドイツの極右政党とナチズムとドイツ人としてのアイデンティティについての関係のエッセイでは8.5をもらい大満足でした。唯一社会言語学で書いたコロナウイルスをチャイニーズウイルスと呼ぶことの影響についてのエッセイは7でした。悪くはないのですが私のメインの専攻は政治学ではなくて言語学なんだけどなーとほんの少し落ち込みました。なぜかいつも政治学の授業の成績の方が良い笑笑。今期のドイツ語の言語学の授業を頑張ろうと思います笑笑。

 

最後にこのブロックが始まる前に行ってきたオランダの北にある島でのホリデーの時の写真を載せてみます。自然豊かでとてもきれいな場所でした。小さな島だったので自転車であちこち走ったのですが、良いリフレッシュになりました。(その後に風邪をひいてしまったのですが苦笑)