オランダの大学生活日記

高校卒業後、オランダに正規留学した私の日々です。今はGroningen大学でEuropean Languages and Culturesを勉強中。2022年10月から2023年2月までドイツのハイデルベルク大学に留学してドイツ学を学びました!

大学卒業!そして3年ぶりの日本

こんにちは。そしてお久しぶりです。無事大学を卒業して、3年ぶりに日本で1ヶ月夏を過ごしました。今はまたドイツに戻ってきて次の一手の準備をしています。今日は私の夏をシェアしたいと思います。

 

大学無事卒業!

前回の記事で全てのテストが終わりましたとお話ししたのですが、無事そのテストも合格していたので無事全ての単位を取り切り、大学の卒業が決まりました。まだ卒業式のようなものが行われていないので(10月か11月にあるらしいです)実感があるようなないような気分です。これで私は学士をとることができたのですが、あと1年か2年勉強を続けて修士も取るということは心に決めています。学士で社会言語学を学んでその世界にどっぷりハマり、もっと勉強したいと素直に思えるようになったので、その後にどんな職に就けるのかはわかりませんが、自分の興味のままに勉強を続けようと思います(甘い考え方かもしれませんが)ただ前回の記事でも書いた通り、修士を始めるのは来年の夏になるかなと考えています。

そしてその間にする次の一手の準備をしています。というのも夏はゆっくり過ごすと決めていたのですが、修士を始めるまで1年ダラダラ過ごすつもりはないのでインターンやボランティアを探しています。職種としては難民や移民支援の団体で働いてみたいと思っています。大学で社会言語学や多言語社会について勉強すると移民や難民についての話や、言語を通じてどのように排他的ではない社会を作り上げていくかという議論をするのですが、その現場を経験したことない私がクーラーの効いた快適な大学のセミナールームでぬくぬくと議論することに違和感を覚えていて、勉強を続ける前にまず一度その現場を体験したいなと思っています。決まったらまたこのブログでも報告したいなと思います。

 

3年ぶりの日本へ

両親がドイツに住んでいる時期もあり、日本に行かずとも両親に会える環境にいたため、丸3年間日本に戻らずヨーロッパで過ごしていたのですが、家族や友達に会いたいと思い、この夏日本に行ってきました。久しぶりの日本で改めて、自分のルーツを確認することができました。地元のお店などに行っても自分を覚えていてくださることもあって改めて自分が育った場所は日本なんだなと感じました。同級生にも会い、同世代がもう社会人として働き始めていることに少し焦りも感じつつ、良い刺激を受けました。今年の夏を日本で過ごしてみてもう少し頻繁に行ってもいいのかもしれないなと思いつつ、金銭的な壁もあるので次いつ行けることやらと思っています笑笑。

 

 

オランダの家も引き払ってしまい、次の行き先もきっとオランダではない以上このブログのタイトルと内容が噛み合わなくなってきました笑笑。いいブログタイトルが思いついたら変えようと思います。ではまた!

日本にいく際、経由したドーハにて

地元北海道にて

 




 

オランダ生活終了

こんにちは。卒論後にあったエッセイとテストも終わり、ついにGroningen大学でやらなければならない全ての課題が終わりました。(テストにちゃんと受かって再試がなければ笑笑)今日は卒論の結果に加えてここでの大学生活を振り返ってみようと思います。

 

卒論の結果

卒論の結果は提出から2週間後に届きました。ここで10段階中5.5以下だった場合は7月頭まで書き直しの期間がもらえるので結果はとても早く届きます。私は可もなく不可もなく平均ど真ん中くらいの成績でした。提出した時は開放感に溢れていたのですが、結果をもらったときはとても悔しくて思わず自分の部屋で泣いてしまいました。特にセカンドリーダーといって自分の卒論を担当してくれた教授ではない教授からのコメントがかなり厳しく全体的に薄っぺらい内容だと言われたのが心にきました。卒論を担当してくれた教授からのフィードバックはそこそこ良い内容だったのですが、本当に面白い!と思えるような卒論を書きたいと思っていた私は薄っぺらい内容と言われてかなり悔しかったです。あまりにも悔しかったので書き直しをして7月頭に再提出しようかと思ったのですが、私の場合問題点はインタビューの段階にあり、インタビューをやり直して書き直すことは不可能なのでやめました。周りからは合格した上に別にとても悪い成績ではないから頑張って合格した自分を認めてあげなと言われたのですが、この結果を消化するのに1週間かかりました。今は留年することなく(オランダの大学は留年率も高くやめてしまう人も少なくはないので)全ての単位を取りきり卒論も頑張って書いた自分を少しは認めてあげてもいいのかなと思います。でも正直しばらくは自分の卒論は見たくないです笑笑。

 

 

Groningen大学で3年過ごしてみて

2020年にLeiden大学からGroningen大学に移ってきて改めて自分の選択は間違ってなかったなと思っています。Groningenでは自分が心から興味のある言語学、特に社会言語学を集中して学べたことやそれに加えて政治学を学べたことは本当によかったです。また、Leiden大学でのドイツ語の授業はアカデミックな内容ではなかったのに対して、Groningen大学ではドイツ語をアカデミックなレベルで使いこなせるように考えられた授業やドイツ語で何かを学ぶ授業を受けることができたので、自分のドイツ語を確実に伸ばすことができたのも満足しています(その代わりたくさん苦労もしましたが笑笑)卒論を英語ではなくドイツ語で書いたのもチャレンジングでしたが、ここでの授業があったからこそできたことだなと思っています。Groningen大学で学んで改めて自分は社会言語学の中でも多言語社会(個人もしくは社会で1つ以上の言語(方言なども含めて)を使うこと)について修士で学んでいきたいんだなということも確信できました。ただ修士は半年、もしくは1年後に始めることにしました。というのもヨーロッパにおいて修士にアプライする期間は3月から遅い所で7月くらいなのですが、その準備の期間ドイツに留学していたことでずれたスケジュールや卒論のことでいっぱいいっぱいで、考える時間を取れませんでした。ここにいきたい!という大学がすぐには見つからず焦って決めることでもないのかなと思ったため、まずは少し休んで考える時間をとって(少しインターンかお仕事をしてみるのもいいのかなと思って探したりもしています)そのあと修士を始めようと思っています。ヨーロッパのさまざまな国の大学を検討しているので、オランダに残るかもしれませんが他の国に移るかもしれません。新しい国で学ぶのもいいかなと思っています。

 

 

 

先日ようやくエラスムス学生としてドイツで半年受けた授業の結果やら書類が届きました。エッセイなどを提出してからなんと2ヶ月半もかかりました苦笑。今はそれがきちんと期日内にGroningen大学で登録されるのを待っています。これがきちんと登録されないと卒業できないので笑笑。また結果をもらった後に経験談を提出しなければならないのですが、なんせもうドイツからオランダに戻ってきて4ヶ月ほど経っているので今更感がかなりあります。とてもめんどくさいのですが今週末にでもやろうと思います。大学の課題が終わってもやることが多い笑笑。今週にはもうオランダの部屋を引き払ってドイツに引っ越すので友達と会ったり、荷造りをしたり、バタバタしています。オランダでの最後の数日を楽しみたいと思います。ではまた!

最後の試験の日に試験会場の建物から撮ってみました。街中に運河があるこの景色がきっと恋しくなるんだろうなと思いつつ

 

卒論が終わり

こんにちは。卒論の提出が終わり、後1つエッセイと1つテストがあるものの少しリラックスした気分で過ごしています。オランダではここ数日暖かい日が続いていて今日は27度まで気温が上がりました。今日は先日提出した卒論についてのお話と最近の私の日々についてお話ししたいと思います。

 

卒論が終わり

卒論の提出が6月1日だったため、1日の朝一のセミナーが終わり次第もう一度ゆっくり読み直した上で昼過ぎに提出しました。提出した時は本当にめちゃくちゃホッとしました。結果は15日に出るのでドキドキしていますが、できることは全てやったと言い切れるので、とりあえずは満足しています。今週、この大学での最後のセミナーやプレゼンも終わり、ここでの生活も終わりに近づいてきました。とはいえまだエッセイを書いたりテスト勉強をしたりしているのであまり実感が湧いていません。全ての結果が出揃ったらもう少し実感するのかなと思います。そして実はかなり前の記事で書いていたドイツ語の筆記試験を落としてしまっていた私は5月末に大学生になって初めての再試を受けました苦笑。

 

netherlands-university.hatenablog.jp

落としてしまったテストの話はこちらから。再試の結果がつい先日出て、無事合格していたので単位を落とさずに済みましたが、心底焦りましたし、卒論を書いている時期に再試もあったので、心がずっとざわざわしていました。本当に再試なんて受けるものではないですね…今後は絶対にないようにしようと心に決めた出来事でした笑笑。

 

内見

ここでの生活も終わりに近づいてきて卒業も見えてきたので、今住んでいる部屋の次の借り手を探し始めました。今回は自分たちで探さなければならないので、ルームメイトと一緒にFacebook上で探しています。Facebookでは家を探すグループがたくさんあり、そこの1つに投稿したのですがオランダの住宅事情は厳しくたくさんの人が部屋を探しているため、12時間後には40件以上のメッセージが届き改めて住宅事情の厳しさを目の当たりにしました。今回私たちはその中から5人内見に来てもらうことにしました。今週末にはこの内見が終わるので、終わり次第ルームメイトが次に借りる人を決めると思います。自分が次の人を探すにあたって感じたのが人種やジェンダーによって部屋を見つける難易度が全く違うということです。女性オンリーと掲げている家も多く、男性は特に家を見つけるのが難しい状況です。またヨーロッパ外から来ている人も家を見つけるのが難しい傾向にあります。なので、男性でヨーロッパ外から来ている人たちは本当に家を見つけるのが難しいんだろうなということをメッセージからひしひしと感じました。40件以上メッセージがきた中から、内見に来てもらう人を選ぶのは本当に心苦しかったです。オランダは海外からの学生も多く受け入れている国で、国民全体も自分たちはリベラルでオープンだと誇りに思っている部分もあるのですが、このような住宅事情を見ると、まだまだ理想にはは届いていないなと思うことばかりです。

 

 

先日の記事でルームメイトとお好み焼きパーティをすると書いたのですが、生粋の道産子でもなんとか美味しいお好み焼きが作れました。ルームメイトの1人は料理好きでもあるので、自分で作りたいといってレシピまで聞いてきてくれました笑笑。でも流石に6枚のお好み焼きを作るのは重労働でした笑笑。私はしばらく食べなくても良さそうです笑笑。ではまた!

ここでの大学生活最後のセミナーがあった日の帰り道。とてもいい天気だったので記念に一枚撮ってみました。

 

卒論の提出期限まで後2日!

こんにちは。そしてお久しぶりです。卒論の初稿のフィードバックが返ってきてからというもの、卒論の修正に追われて気持ち的にもあまり余裕がありませんでした。今日は卒論の提出期限まで後2日といったところなのですが、もう何をしていいのかわからなくなったのでブログを更新しようと思います笑笑。

 

フィードバックをもらって

私の場合卒論の初稿を2人の教授に見てもらう機会がありました。普通は1人なのですが、私はドイツ語で卒論を書いており、メインの担当教授がドイツ語ネイティブではないため、ドイツ語ネイティブの教授が補助として、主に言語の部分でフィードバックをしてくれました。メインの担当教授の方は方言学や社会言語学が専門の方で私が書いているテーマにあった方なのですが、補助で入ってくれる方は音韻論が専門の方なので全く違った視点からフィードバックをもらえて面白いです。メインの担当教授はあまりたくさんフィードバックをしてくれる人ではなく、こんな感じでいいよーと言われるばかりだったので不安だったのですが、初稿を提出したところ、もう1人の教授からかなりきついフィードバックをもらって(本当は言語の部分でしかフィードバックをもらえないはずが、内容の面でもかなりきついフィードバックをもらいましてその日は落ち込みました)悔しかった反面、やることが見えてとてもありがたかったです。その後のメインの担当教授とのミーティングで、もう一人の教授からかなりきついフィードバックをもらったのですが、と正直に話すとそのメインの教授は「僕個人としてはそんなにひどいとは思わないよ。学士のレベル的だしこんなもんで大丈夫」と言われなんとなく2人の教授のスタンスが見えました。メインの教授は学士というレベルの枠内で私の論文を見てくれていて、そのレベルに達しているので、それ以上やりたいなら自分で頑張れというタイプ。一定のレベル以上の部分は自分で考えてみなさいというところも多いのだろうと感じました。補助で見てくれている教授はレベルとか関係なく、読んでくれて違和感を感じたポイントを全てをつっこんでくれるタイプ。どちらが良いというわけではありませんが、全く違ったタイプの教授2人にフィードバックをもらえることがありがたいですし、様々なスタンスの教授がいるのが大学ならではだなと思いました。お互いの専門分野の違いもあり、両者のフィードバックが真っ向からぶつかり合っているところもあり、同じ言語学というフィールドの中でもいわゆる言語そのものを見る構造言語学の中の音韻論を研究している教授と言語と社会のつながりを見る社会言語学者では立場が違うことを改めて感じました。

 

後2日で提出!!

そして今現在提出期限まであと2日なのですが、もうどうして良いのかわからないゾーンに入ってきました。初稿の段階で全て書き上げていて、その後もらったフィードバックを受けてかなり卒論の構造や内容を修正してきました。ドイツ語ネイティブである父に文法などの確認・修正のため読んでもらったりして、文法や校正などのチェックもあらかた終わり、さあどうしようといった状態です。もう流石に大幅な改変はできないですし、するつもりもないのですが、かといって今のバージョンをこれ以上どうすればいいのだろう悩んでいます。これでもう完璧!と思っているわけでもなくうじうじと悩んでいます。単位を落とすことはないだろうと担当教授には言われているのですが、もちろんできるだけいい成績を取りたいので不安です。後2日不安と戦いながら、確認を何度もして、できるだけ良いものを提出できるように頑張ります笑。

 

 

 

こんな卒論ばかりの毎日ですが、先日誕生日を迎え、ルームメイトに祝ってもらいました。私も友達もみんな卒論を書いているので、卒論が終わったらカフェに行こうといっていたため、当日は何かをするつもりはあまりなかったのですが、シェアハウスのみんながプレゼントをくれてケーキまで買ってきてくれました。

可愛いお花を買ってくれました


たくさん色々してもらったので、リクエストがあったお好み焼きパーティ(私自身は生粋の道産子なんだけどなと思いながら)を土曜日にすることを約束しました笑笑。卒論も土曜日には終わっているので、良いリフレッシュになるかな思います。ではまた!

卒論の初稿

こんにちは。昨日卒論の初稿を提出して、フィードバックが来るまでの期間、束の間の休日を手に入れました。とはいえ不安なところが多すぎる上、自分でもう修正を入れなければならない点をいくつか見つけているので、数日休憩したらフィードバックをもらうまでの間もまた卒論の修正に取り掛かろうと思っています。今日はそんな卒論と最近神経言語学で学んでいることについてお話ししたいと思います。

 

初稿を書いてみて

ここまで怒涛のスケジュールの中ドイツに行き、インタビューをして卒論の初稿を書き上げて少しホッとしています。ただまだ自分の主張の部分に対してはあまりフィードバックをもらっていない状態なので今回の初稿に対してどのようなコメントがくるのか不安でもあります。フィードバックをもらってから修正して最終稿を提出するまで2週間ほどあると思うのですが、その間に満足のいく卒論を書けるのかとても不安です。私の担当教授はあまりたくさんのフィードバックをしてくれるタイプではなく、コメントがないということは良いということなのか、自分でもっと気が付かなければならないことがあるのか、どうなんだろうと悩んだりしています。ミーティングの時には自分の不安なことを全て聞けるのですが、そんなに頻繁にミーティングができるわけでもないので、前のミーティングから時間が空くとうじうじ悩んでしまいます笑笑。さらに私の担当教授はオランダ出身でドイツ語ネイティブではないので、言語に関してはもう1人のドイツ出身の教授に聞いたりしています。ただやはり内容と言語は繋がっているので、この問題や質問はどっちの教授に聞けばいいだろう?みたいなことが多々あります。ちょっと面倒ですが、2人の教授からアドバイスをもらえるので得をした気分です。

 

失語症

私が今取っている神経言語学の授業では私たちが普段話しているときに脳はどのように働いているのか?ということを勉強しています。詳しくはこちらの記事から。

 

netherlands-university.hatenablog.jp

この分野でのアプローチでよくあるのが、何らかの理由で脳にダメージがあり言語を認識することや話すことに問題を抱えた方の脳とダメージのない脳を比べて、脳がどのように言語を処理しているのか研究するというアプローチです。失語症の方の脳や症状を見てセミナーでいろいろ話しています。失語症といっても話していることが理解できない場合と話していることは理解できるが、発語ができない場合など、どのような脳のダメージがあるかによって、症状も違います。そこでよく言われるのが、知識を持っていることと、それを使うということは脳の違うところに収納されているということ。例を出すと、失語症の方で正しい文法で話せなくなってしまった方でも、2つの文章を見せてどちらの文章が文法的に合っていますか?と聞くと正しいものを選べる方がいるようです。また意味がわかることと、それを言語として話すことも違うようで、例えば日本語を母国語とする方で、失語症になった場合、ひらがなを読むことは難しいけど漢字なら読めるというパターンがかなりあるようです。漢字は文字自体に意味が含まれているので読んで理解することができるが、ひらがなだと音が文字におこされているので音を意味に変換しなければならず、このプロセスが脳のダメージによりできなくなってしまう場合があるようです。もちろん脳も人によって違いますし、脳のダメージもなかなかパターン化できないほど個人差があるので、このような傾向があるという説明しかできませんが、改めて人間の脳は複雑で、でもうまくできているなと感じます。

 

 

先日からオランダのスーパーチェーンの配送センターがストライキしており、よく行くスーパーの棚が空っぽの日が4、5日続いています。もちろん他のスーパーもあるのでそこに行けばいいのですが、ストライキしているスーパーがオランダで一番有名で店舗数も多いスーパーなので少し困っています。今日には労働組合と会社が一度交渉するので、もう少ししたらまた通常通りになるかなと思うのですが。ここ最近オランダではストライキが多いですが(3月は公共交通機関の会社長い間がストライキをしていたので、バスや電車がよく止まっていました)、労働者がストライキという権利を使えるということでもあるのでいいことかなとも思います。日本だと給料などで不満があっても、あまりストライキまでする労働組合は少ないように思うので。ではまた!