Floating in Europe

ヨーロッパで言語学を学んでいる学生の日々です

神経言語学

こんにちは。卒論の初稿の締め切りが後10日となり、追い込まれているのですが気分転換にブログを更新しています。本当にただの学士の卒論なのになぜこんなに大変なんでしょうかね。本当に修士や博士レベルで研究している方を尊敬します。今日はそんな卒論のあれこれと今期取っている神経言語学のお話をしたいと思います。

 

 

卒論

私は卒論を専攻言語であるドイツ語で書いています。一応英語で書くという選択肢もあったのですが、大学からは専攻言語で書くことを強く推奨されており、特にエラスムスで半年ドイツの大学に行きドイツ語で学んだ私は、ほぼドイツ語で書くことが決まっているようなものでした。(70%の授業は英語で受けてきたので私的には英語で書く方が楽です)他の学生も同じ条件なのですが、蓋を開けてみると、意外と専攻言語ではなく英語で書く人もちらほらいるなーといった感じです。ドイツ語を専攻言語として取ったことも、卒論をドイツ語で書くことも後悔してはいないのですが、改めて難しくて苦戦しています。テーマもドイツの方言についてなので、その方言を英語に翻訳してしまうとちょっとわかりづらくなってしまう部分もあり、ドイツ語で書くことがテーマ的にもあっているのですが、相変わらず自分のドイツ語の実力不足に直面しています。とりあえず話せることと、アカデミックなレベルで言語を操ることの差はやはり大きいですね。フィードバックをもらいつつ頑張っているのですが、フィードバックのたびに真っ赤になった原稿を見て落ち込んだりしています笑笑。よし頑張ろう!というエネルギーが不足しており、ズーンと落ち込んでしまうことが増えています。とりあえず初稿を書き上げるまで頑張ろうとガムシャラにやっています笑笑。

 

 

神経言語学

Groningen大学では卒論を書いている時期でも他の授業を2つ受けることが普通で、私もそのフォーマットに従ってドイツの政治と言語の授業と神経言語学の2つの授業を受けています。神経言語学とは私たちが言語を操っているときに脳がどのように働いているのか?ということを勉強する分野です。言語は主に左脳で処理されているとされていますが、私たちはどのように言語を聞いて理解し、言語を発声しているのかというのを脳の働きとあわせて勉強しています。私の仲の良い友達がこの分野にとても興味を持っており、神経言語学形の授業をかなり取っていたのですが、私はこのテクニカルな分野がちょっと苦手でよくその友達に色々聞いています。面白いのですが、そもそも出てくる単語が難しくて、単語を覚えるのに一苦労。さらに解明されていないことが多く、はっきりとした証拠がない部分も多いので、こういうセオリーもあればこういうセオリーもあるよーといった感じで覚えることが山ほどあります。(今からテストどうしようと思ったり笑笑)ただ改めて人間の脳ってつくづくうまくできてるなと思うことばかりです。本当に幼い頃の怪我などで左脳が損傷した場合でもまだ年齢が若かったら言語を右脳で操るようにすることもできるようです。そうやってフレキシブルに再編成できたりするのは本当に凄いシステムだなと感心してしまいます。

論文やらテキストを読んでもこのような脳の断面図が載ったものばかりなので、友達とふざけてこれを図書館で読んでたらわたしたちも医学部生に見えるのかなみたいなアホな会話をしたりしています笑笑

 

 

 

 

今週末でとりあえず卒論を書き上げて、来週からは内容と言葉の見直しができるように頑張ろうと思います。再来週にはドイツ語の授業で移民危機がどのようにドイツ政治に影響を与えたのかというプレゼンもしなければならないのでその準備も卒論の気分転換がてら始めようかなと思っています。ではまた!

 

 

Sedivy J. (2018). Language in mind : an introduction to psycholinguistics. Sinauer Associates.