Floating in Europe

ヨーロッパで言語学を学んでいる学生の日々です

アサイメントの結果 その1

こんにちは。後期が終わってちょっとダラダラ気味の生活をしてしまっています。でもたまに友達と電話したり、久しぶりにゆっくり日本語の本を読むのも楽しんでいます。後期の最終試験の結果の前にテスト前までに提出しなければならなかったエッセイの成績とフィードバックが全て返ってきたので今日は課題の内容とその結果についてお話ししてみたいなと思います。

 

3本のエッセイ

私は後期大きなエッセイの課題が3つありました。他に200ワードほどの課題やプレゼンは後期の途中にあったのですが、エッセイの課題は全ての授業が終わってからテストの前までの期間に集中していました。ということでテスト前はテスト勉強と同時にこのエッセイを全て書き上げなくてはならず5月上旬から半ばまではかなり忙しい日々でした。

政治学のエッセイ

政治学では自分が好きな国を1つ選び、その国がどのように平等と自由でバランスをとっているのか?という課題でした。自分で2つケーススタディを選びそれに基づいて結論を出せば良かったので、同じ国でも選んだケーススタディが違えば、全く違う結論が出るようなシステムでした。なので、正解を見つけるというよりは、どのように分析して結論を出すのか、ということに重きが置かれた課題でした。私はドイツを選び、2015年から2016年にあった「難民危機」の際にドイツがとったwelcome policyとそれに対する右翼団体のデモをケーススタディとしました。これは字数制限の中で2つのケーススタディを説明してさらに、それを論じて結論を出すということにとても苦労した課題でした。どうしても字数制限以上書いてしまってどこを削れば?と悩みました。結果は7/10でした。一応5.5以上でパスなので合格はしたのですがザ・平均、可もなく不可もなくという感じです。ただチューターがとても細かくフィードバックを書いてくださって、自分の提出したものが妥当な評価を受けたんだなと感じられました。

 

ヨーロッパ近代史の文献分析

この課題は過去の著名な歴史的文献を分析するというものでした。4つの文献から選べたのですが私はプレゼンでもやったジョンメイナードケインズの「平和の経済的帰結」を分析しました。プレゼンの際の記事はこちらから読んでみてください。

 

netherlands-university.hatenablog.jp

 この結果も政治学と同様に7/10でした。この課題で難しく感じたのは歴史をどのように切り取るか、そして事実と自分の分析をどのように分けるかでした。この文献が発表されたのは1919年ですが、これは第1次世界大戦とその後のヴェルサイユ会議に関連して書かれたものです。そして私の分析はこのケインズによるヴェルサイユ条約がもたらすドイツへの被害の予想がどの程度正しかったのか、そしてその予想はその時代においてどの程度重要だったかというところにポイントをおいたので、ある程度1919年以降のドイツにも注目しなければなりませんでした。しかし、歴史が全てつながっているのでどのように切りとるかはとても悩みました。結局第1次世界大戦よりもヴェルサイユ条約から注目し、1924年にドーズ案によるドイツへの賠償金支払いの見直しが決まるまでをエッセイの中では切り取りました。それがヴェルサイユ条約が機能を果たしきれず見直しが必要になったタイミングと捉えたからです。同じように困ったのが事実の説明と自分の分析をどのように分けるかです。事実の上に自分の分析を組み立てるので、もちろん事実の説明は必要なのですが、分析がメインなので、事実を羅列し過ぎないようにするのに苦労しました。この課題にはとても時間がかかった上に3つのエッセイの中で一番悩んだのですが、とりあえず7が取れ満足しています。

 

 

 

長くなってしまったので、次の記事でもう1つの書いたエッセイについてお話ししたいと思います。その記事も読んでいただけると幸いです。日本でもヨーロッパでもコロナ対策の規制が解除されてきていますが、まだまだ気をつけなければと思っています。ではまた!!